石川陽子さん(小田原・松田、18歳)が逆転で初優勝
最終日66の保坂真由さん(東松山)が1打差で2位に食い込む
平成23年度関東女子アマチュアゴルフ選手権決勝競技最終日は17日、千葉カントリークラブ野田コース(6,304ヤード=パー72)で137人による最終ラウンドの18ホールストロークプレーが行われ、前日3位の石川陽子さん(小田原・松田)がこの日、−3の69で回り、通算141打で、出場5回目にして初優勝を遂げた。1打差の142で、最終ラウンドで−6の66をマークした保坂真由さん(東松苑)が2位に食い込んだ。
2度泣いた新チャンピオン、両親をも泣かす
勝っては泣き、負けては泣くのは洋の東西には関係ないらしい。初優勝をとげた石川さんは、勝っては泣き、周囲に祝福されて泣き、それを目の当たりにしたご両親まで泣かせた。前日、イーブンパーの72をマークした石川さんは3位。昨年(相模CC)は、日本女子アマ出場資格を逃す憂き目を見た。それ故に今回は優勝に手が届くとは思っていなかったらしいが、心密かに巻き返しを図っていたらしく、悲願が叶って2度も泣くシーンがあった。それを物語るのは最終ホールのプレーが終わった時だ。内藤正幸競技委員長から『君が優勝だよ』と声を掛けられても半信半疑の無表情。2〜3歩あるいてから実感が込みあげたのだろう。優勝の喜びに顔をくしゃくしゃにして涙を流した。
この日、石川さんは前半を終わって『自分のゴルフに徹した』(石川さん)という手堅い作戦を展開しながら、勝利の女神に微笑みかけられたのは大詰めの15番(パー4)。2打目を6番アイアンでグリーンを狙ったらラッキーな一打になり、ホールに吸い込まれた。『予期せぬイーグル』(石川さん)で、一気に通算−5のスコアになって競り合った相手を振り切った。
だが石川さんはライバルのスコアには全く無関心だったため、自分がトップであることも全く気付かなかったらしい。スコアカードを提出して、大勢の参加者から祝福の拍手が沸き起こると、実感がこみ上げたのか、また目を真っ赤にして泣いた。この日、観戦した父親の淳一さん、母の光枝さんも感涙に咽んだ。前年の屈辱を果たした果報者の18歳の少女が、両親まで泣かせた1シーンである。